高血圧 ①
高血圧という病気は、今や聞いたことのない人の方が少ない程に、ありふれてしまった生活習慣病です。日本の高血圧者数は約4300万人と推定されていますが、自覚症状がないために未治療の人は約2000万人と非常に多いと考えられています。
そもそも、高血圧とは何かというと、心臓が全身に血液を送った際の、血管にかかる圧力が高くなってしまっている病気です。高血圧のせいで、常に血管へ高い圧力がかかっていると、血管が傷ついてしまい、動脈硬化が引き起こされてしまいます。
そして、動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞の原因となってしまいます。脳卒中や心筋梗塞で死亡する人の内50%の人が、高血圧を患っているというデータがあるほどです。
また、常に強く血液を送り出し続けることで心臓が疲れてしまって、心不全の原因となることや、強い圧力を受け続ける腎臓への負担が継続することで、腎不全に至ることもあり得ます。体を動かす基となるのは血液ですので、血圧の管理は動脈硬化や臓器障害の予防のために非常に重要なのです。
私たちが訪問した際には必ず測定させていただきます。高血圧は生活習慣病といわれているように、日頃の生活との関与も非常に大きな病気ですので、継続治療と同時に生活習慣の改善も大切ですので、生活習慣も一緒に考えながら、日本高血圧学会が2019年に推奨しています、130/80mmHg以下を第一段階の目標としてみましょう。